リニア時代のまちづくり、恵那の未来を拓くイベントが開催

2015年より、リニア時代のまちづくりについて市民への働きかけとしている恵那市リニアまちづくり講演会。10回目を迎える本年は、- 住まい方、働き方の変化に応えるリニア時代のまちづくり - というテーマで、昨年開催された第13回 学生BIM & VRデザインコンテスト オンクラウド(VDWC)で作成された「日本の原風景にもたらされる2つの大逆転 ―恵那市のモビリティとライフスタイルの未来」の学生作品の紹介、審査委員長池田靖史氏(東京大学工学系研究科建築学専攻特任教授)の特別講演、フォーラムエイト執行役員のプレゼンテーションの発表を行い、会場となった恵那文化センターには、およそ200名の市民、関係者が参加しました。

イベントは、小坂喬峰市長が恵那でのデジタル技術を活用したまちづくりに取り組んでいきたいというビジョンの発表からスタートし、続いて古屋圭司議員よりリニアの開通を契機とした都市計画、自動運転導入へのビデオメッセージがありました。

プレゼンテーションでは、弊社執行役員 新田がデザインフェスティバルでのレビューを行い、VDWC表彰式での小坂市長登壇、各学生の取り組みや各地域でのVRを用いたまちづくり事例を説明しました。

小坂 恵那市長はVDWC2023表彰式にも登壇(左)講演会会場ではVDWCノミネート作品を展示(右)

初代国土強靭化大臣/ モータースポーツ振興議員連盟/自動車文化を考える議員連盟会長
恵那市出身 衆議院議員

古屋 圭司 氏

リニアによって加速する東濃自動運転の推進

池田氏の講演では、リニア開通後の恵那のまちづくりについて様々なアイデアが提起され、日本らしい原風景を活かしながら、ロボットやマイクロモビリティを組み合わせたMaaS(Mobility as a Service)の導入などが取り上げられました。

東京大学 工学系研究科建築学専攻
特任教授 建築情報学研究室

池田 靖史 氏

リニア開通をきっかけに、リモートワークとリニア通勤を組み合わせたハイブリッドな働き方や、自然豊かな中山間地域でも自動運転モビリティによる生活支援、農業やレジャー産業の低価格土地利用や外国人観光客の滞在体験など様々な可能性が広がることに焦点を当てました。自然環境と地域のコミュニティが魅力的であるほど、恵那のまちには外国人観光客や二地域居住者などといった、新しい人の流れがもたらされると説明されました。

VDWC2023では恵那市の未来をテーマに学生が奮闘!
2024年課題の都市はボストン

2023年11月、先進の建築・土木デザインをクラウドで競う「第13回 学生BIM & VRデザインコンテスト オンクラウド(VDWC)」が開催。「日本の原風景にもたらされる2つの大逆転 ―恵那市のモビリティとライフスタイルの未来」を課題として、9作品がノミネート。審査委員長の池田氏をはじめ審査員4名による公開最終審査の結果、グランプリに輝いたのは、Komorebi Studio(ビクトリア大学ウェリントン校:ニュージーランド)の「Floating Furusato」で、空中ケーブルカーと川のフェリーネットワークをシームレスに統合し、独特の景観を維持する革新的な複合交通システムにより、恵那市の雄大な景色を空と水の両方から楽しむことができる作品となっています。

「Floating Furusato」/ Komorebi Studio

2024年は、「Non-Human Agentと暮らす街」をテーマにNHAと共生する未来の街の姿を描いた作品を募集。小型ロボットが人間とともに暮らし、働く時代のビジョンとは? 未来を拓く学生たちの健闘に乞うご期待!

(Up&Coming '24 春の号掲載)




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