ピルビスワーク実践講座

連載 第11回


動けるからだを造るピルビスワーク
「最新科学で判明した!骨振動が体年齢を若くする!」

profile

立花みどり

一般社団法人日本ピルビスワーク協会特別顧問
1980年代のフィットネス全盛期、多くのエアロビクスインストラクターの育成と、ダンススタジオの委託運営を手掛けた、エクササイズの草分け的存在。その後、『ヒトのカラダは骨盤が支えている』という点に着目し、一般社団法人日本ピルビスワーク協会を設立。以降、骨盤ブームの第一人者として活躍している。40年間に渡る研究と研鑽を重ねた“立花メソッド”は、人々の健康に大きな影響を与える施術というのみならず、その思想、哲学に至るまで洗練された人生論、生き方論であり、ヒトの生き方は姿勢に現れるという信念のもと活動を続けている。フォーラムエイトの健康経営の一環として毎週水曜に開催されているピルビスワークストレッチプログラムの講師も務めている。

 

骨のアンチエイジング

テクノロジーや医療の発展により人々の寿命は年々長くなり、より人生を長く楽しめる時代。その一方で、加齢による膝腰の痛みで歩けなくなり、生活活動の低下に対する私たちの不安も増える傾向です。

高齢化社会では健康で長生きするために、足腰が強く、死ぬまで歩ける体作り!に期待が膨らんでいます。

そのいつまでも元気な体作りには、美肌作りや筋トレだけでなく骨に振動刺激を加えることがポイント。骨に振動刺激を加えることで、血流が活発になり、体が軽く、動きが楽になり、肉体の老化のスピードをゆるやかにしてくれます。

骨の役割

骨は体を支え、心臓や脳などの重要な内臓を守り、血液や骨を造る大切な働きを担っています。

骨は20歳頃まで成長を続け、その後は長さも太さも変わらず、古くなった骨は溶かされ、新しい骨が作られる“骨代謝(こつたいしゃ)”が一生繰り返される仕組みを持っています。

骨代謝とは

骨は古くなると「破骨細胞」に吸収されて(骨吸収)血液中にカルシウムとして溶けていきます。そこに「骨芽細胞」が集まりコラーゲンをつくりカルシウムを定着させて新しい骨細胞を作り出します(骨形成)。この骨の再生サイクルのことを骨代謝といい、私たちにとってとても重要な働きです。

この骨の代謝のうち、骨吸収と骨形成のバランスが崩れると、骨の異常が生じ、「骨吸収」が「骨形成」を上回ると骨量が減少してもろくなり、折れやすくなります。

この骨代謝には様々なホルモンが影響するので、加齢によるホルモンの低下は骨粗鬆症に影響しますが、若い世代でも座ったままの仕事を持つ人や、体を動かす時間が少ない人は、重力に寄る負荷(重さ)が骨や筋肉にかかる頻度が少なく、若年から老化が始まっている可能性もあります。

骨に振動を与えると骨は強くなる

人類は、重力の中で頭を真上に維持して活動し、脳力を最大に活かせるように創られています。体を移動する時や何かを持ち上げたり下ろす時に、足腰に掛かる重さが、私たちの骨を強くしています。

骨に重さと振動のような刺激を与えるためにも運動は欠かせません。

骨は垂直方向からの負荷をかけたり、圧迫や振動の刺激を受けると強くなり、逆に負荷をかけないと弱くなるという性質があるからです。

1日30分ぐらいの散歩や5分の軽い縄跳びなど、あるいは貧乏ゆすりや体を縦に揺らすだけでも骨代謝に必要な十分な負荷がかかります。以前にご紹介した「かかとで床をタップする方法」もオススメです。

ウォーキングで足が着地する時には適度な衝撃が頭部に伝わり、脳機能の維持・調整につながるという。 「体や骨に衝撃が加わる運動を習慣として続けることが大切です」と、多くの研究者も発表しています。

振動型マッサージ器の活用

骨に振動刺激を与えるのに、振動器を使いながらの休息は骨密度を高めるのに最も簡単かつ効果的な方法です。

振動器からほどよい刺激が骨に加わることが重要ですが、骨への振動は共振するので、体の一部に振動器をあてただけでも、全身に広がり、全身の筋肉が良く収縮して末梢に流れた血液や体液が心臓に戻りやすくなる事も健康力にプラスになります。

骨振動マッサージが骨代謝を上げる!

私たちが身体の筋肉を収縮させて力を発揮する時、運動による圧力によって電気が生じます。このピエゾ電流と呼ばれる電気がカルシウムを引き寄せ、骨に沈着させる働きをします。さらに微量の電子(エネルギー)が発生するので、エネルギーの高い、若々しい姿勢や体の動きを維持する効果が期待できます。

骨振動器は、床や椅子を使用したままで、歩く事なく、骨盤を中心とした全身の骨と関節に隈無く圧迫刺激が伝えられる骨のアンチエイジングをかなえます。

毎日の骨振動で骨を強くして、生涯歩ける強い体を目指しましょう!

1 かかと・足首

2 膝関節

3 股関節・坐骨

4 鎖骨・肩甲骨

5 腰

詳しくは上記YouTube動画で紹介していますのでぜひご覧ください。

このような方におすすめ

  • 仕事が終わると疲れて運動できない
  • 座り時間が長く、脚のむくみを感じる
  • 慢性的な肩こりや腰の痛みがある
  • 歩く時間が無く、運動不足
  • 猫背を気にしている
  • そり腰で下腹がぽっこり
  • 片足立ちが出来ない、苦手
  • 最近急に老け顔になった
  • 集中力の低下、作業効率の低下を感じる

(Up&Coming '24 春の号掲載)



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