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 サポートトピックス・CAD/UC-1シリーズ

土留め工の設計・3DCADのなぜ?解決フォーラム

杭軸直角方向ばね定数K1~K4

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「土留め工の設計・3DCAD」では、入力された平面配置条件から支保工の設計条件を内部で生成し、部材の断面照査を行うことを一連設計と呼びます。

一連設計の計算における、曲げスパンや軸力分担幅などの設計スパンに関して、日頃から多くのお問い合わせを頂いております。今回は切ばり支保工の設計スパンや許容応力度の

内部計算値の算出についてご紹介いたします。

なお、本製品では、一連設計において内部で生成した支保工設計条件を一旦画面に表示し、これを編集できる仕組みになっています。そのため、内部計算値によらず採用値を直接設定することもできます。

設計スパン(内部計算値)の算出について

・計算箇所
本製品では支保工部材毎に、その部材を設計するにあたって、部材特性から表1に示す設計スパンが最も大きくなる設計スパンを計算対象として抽出します。


表1 支保工部材毎の抽出設計スパン

そのため、①では対象部材の曲げスパンが最大になる区間1箇所を、②~④では対象部材の軸力分担幅が最大になる区間1箇所を抽出して、それぞれ内部計算値を表示しています。


・計算例
表2の設計条件に基づいて、図1の平面図から設計スパンを求めます。腹起し曲げスパン(赤線)、軸力分担幅(緑線)は下記のように求められます。

   
表2 支保工部材毎の抽出設計スパン

図1 支保工部材毎の抽出設計スパン

図2 支保工部材毎の抽出設計スパン

図2の赤枠で囲んだ内部計算値と同じ結果になることが確認できました。

鋼材の許容応力度について


図3 支保工部材毎の抽出設計スパン

計算実行を進めていくと、図3の「座屈照査時の曲げ圧縮応力度算定でL/b>30となっています。」というエラーが出る場合があります。

「道路土工仮設構造物工指針平成11年3月」P.47表2-6-1の曲げ圧縮縁の許容応力度欄で、L/b≦4.5、4.5<L/b≦30で計算式を規定しています。ここでは、L/bが30を超えた場合の扱いが示されていません。そのため本製品では、L/b>30の場合に図3のエラー画面を表示し、計算を中断しております。

エラーの回避策といたしましては、切ばりの本数を増やし腹起しの設計スパンを小さくするといった方法が考えられます。

           

(Up&Coming '24 春の号掲載)

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