河川の一次元不定流計算と氾濫原の浸水氾濫解析を行うプログラム
初版リリース:2025.07.31
河道の一次元不定流計算と氾濫原の二次元浸水氾濫解析を組み合わせて、河道の氾濫による浸水氾濫解析を行うプログラムです。
国土交通省から公開されている「洪水浸水想定区域図作成マニュアル(第4版)平成27年7月」を参考に、洪水浸水想定区域図を作成します。
合流・分流モデルに対応。合流・分流の単河道間の整合性を維持した流量、水位の計算を行います。
計算開始前に「ならし計算」を行い、水位が安定した状態から河道計算、浸水氾濫計算を実行。計算初期の不安定な状態を事前に対策することで、本計算の安定と作業効率の向上を図ります。
河道のみ単独での不定流計算が可能。
解析に時間のかかる浸水氾濫解析を実行する前に、河道氾濫の有無を確認することで、作業の効率化を図ります。
地理院タイルから簡単データ取得
地理院タイルから範囲を指定するだけで、標高・地形画像をダウンロード。手作業によるデータ入力の手間を省き、迅速に解析準備に取り掛かれます。
マウス操作で河道を定義
氾濫原の地形画像上でマウスをクリックするだけで、氾濫原上に河道を配置。
河道断面の位置や角度も個別に修正可能で、現場の状況に合わせた柔軟な設定が可能です。
氾濫域の自動設定で作業効率アップ
河道を配置後、河道境界線や氾濫流入メッシュを自動設定。
手作業による煩雑な設定作業が大幅に削減され、解析準備の時間を短縮できます。必要に応じて、自動設定後の修正も可能です。
計算結果は、多様な形式で分かりやすく表示されます。これにより、関係者間の情報共有や、住民への説明資料作成がスムーズに行えます。
多角的なグラフ表示で状況把握を支援
河道の一次元不定流計算結果は、縦断方向の分布グラフや断面ごとの時間履歴グラフで表示。複数のグラフを並列表示できるため、水位と流量の変化などを同時に確認することが可能です。数値表示やCSV保存も可能です。
分かりやすい浸水分布図と3D表示
氾濫原の水深分布図や流速分布図等を時間ごとに表示し、浸水状況を視覚的に把握。さらに、3D表示にも対応しており、より直感的に氾濫状況を理解できます。
洪水浸水想定区域図を簡単に作成
「洪水浸水想定区域図作成マニュアル(第4版)H27.4」に準拠した洪水浸水想定区域図を表示、出力。質の高い資料作成を支援します。
表面流モデル
河道不定流計算
浸水氾濫解析
結果確認
河道不定流計算の結果はグラフ形式で表示します。氾濫解析結果は洪水浸水想定区域図と、時間ごとの2次元、3次元地形図で確認することができます。
本体価格
価格は税込表示です
■本体価格
製品名 | 価格 |
---|---|
浸水氾濫解析システム | ¥660,000(税抜¥600,000) |
■フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。
製品名 | 価格 |
---|---|
浸水氾濫解析システム | ¥264,000(税抜¥240,000) |
サブスクリプションサービス 契約価格
■サポート内容
・バージョンアップ無償提供 ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX) ・ダウンロードサービス ・保守情報配信サービス
※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。
価格は税込表示です
対象製品 | 初年度 | 1年 |
---|---|---|
浸水氾濫解析システム サブスクリプション | 無償 | ¥330,000(税抜¥300,000) |
浸水氾濫解析システム サブスクリプションフローティング | ¥462,000(税抜¥420,000) |
■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能
■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能
■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。
※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。
※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。
レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス
価格は税込表示です
■レンタルライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
浸水氾濫解析システム | ¥297,000 | ¥349,800 | ¥429,000 |
■レンタルフローティングライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
浸水氾濫解析システム | ¥495,000 | ¥587,400 | ¥726,000 |
製品名 | アカデミー価格 |
---|---|
浸水氾濫解析システム | ¥528,000(税抜¥480,000) |
バージョンアップ開発履歴
■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。
浸水氾濫解析システム | ||
バージョン | リリース日 | 主なバージョンアップ内容 |
1.00.00 | 25/07/31 |
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動作環境
OS | Windows 10 / 11 等のWindows環境を有するOS ※64bit OSが必須です。32bit OSでは動作しません。 |
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CPU | Intel Coreシリーズおよび完全互換のあるCPU | |
必要メモリ(OSも含む) | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 | |
必要ディスク容量 | 製品構成、計算するデータサイズによって1~数GB以上 | |
ディスプレイ(画面解像度) | 解像度が1024×768ドット以上 画面のプロパティは標準のフォントサイズ、DPI設定は通常のサイズ(96)でご使用下さい。 |
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ネットワーク | インターネットに接続できる環境 | |
入力データ拡張子 | FLD |
製品購入/お問い合わせ窓口
■FORUM8 オーダーページで購入
製品購入 - オーダーページ にて、バージョンアップ・新規製品・各種サービスの御見積作成・申込・決済ができます。
クレジット利用や、分割払いシステムでの購入も可能です。
ご質問は、バージョンアップセンタ(vc@forum8.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。
断面の補強を行った場合、プログラムの内部計算機能(鉄筋のみ配置されたコンクリート断面のM-φ)で得られる通常のM-φをそのまま使用する計算でよければ修正する必要はありません。通常のM-φ以外としては、鋼板補強したときのM-φとか、炭素繊維補強したときのM-φとか、を別途算出しておき、必要な部材箇所のM-φをデータ変更して、解析を行うケースが考えられます。
M-φの値は、全部材について、画面上で直接修正することも可能ですし、CSVファイル出力→エクセルシート上で編集するなども可能です。
杭基礎構造については、次のように適用可能としています。杭基礎構造の場合、底版と杭頭が結合する位置に格点を設け、支点条件として「固定支点/ピン支点/バネ支点」を設定し、フレーム解析を実行します。解析結果より、各杭頭位置の支点反力が得られますので、これを各杭の杭頭反力値として出力します。設計者側では、この各杭の杭頭反力値を用いて、別途杭基礎プログラムを使用して杭の設計が可能です。(現在バージョンでは、杭基礎プログラムとの連動機能はありません。)
レベル1地震時土圧式は修正物部・岡部式、レベル2地震時は近似式または修正物部・岡部式のいずれかを選択、となります。 動水圧式は、Westergaardの動水圧式となります。
この設定値は、書籍等に示されるものではなく、弊社が用意した降伏変位δyに対する調整目的のための入力値となります。
構造物の降伏変位δyをどう算定するかについてですが、揚排水機場のような骨組構造物においては、骨組みの一か所が断面降伏した時点をもって降伏と定めて良いのかどうかという疑問が伴います。一般には、まず、いずれかの隅角部近辺に断面降伏が生じて塑性ヒンジ状態となり、荷重増大と共にこのような箇所が連鎖的に他の隅角部にも広がり、同時に水平変位も増大していきます。
全体挙動としての震度-水平変位曲線をみたとき、多くの場合、骨組みの一か所が降伏しただけではいわゆる変位急増状態にはなっておらず、さらに荷重載荷が進んで複数箇所に断面降伏が生じていく過程で、変位急増状態がみられます。構造物の降伏変位δyというのは、この変位急増している箇所の変位を採用するのが理想となりますが、現状プログラムではこの降伏変位δyをプログラム内部で適切に求める機能がありません。
そこで、弾性変位から求められる水平変位δe(グラフ上での傾き)をベースとして、この傾きをどれくらい倒した方向に変位急増があるのか仮定するときの補正係数を考えました。δeを0.1~1.0で除してδyが存在するであろう方向に傾きを低減して近づけるイメージとなります。降伏変位δy=水平変位δe/αy(0.1~1.0)としています。
αyの初期値は0.9としていますが、上記のδeの補正を行いたくない場合はαy=1.0として下さい。
耐震性能1の場合は許容応力度法による断面照査、 耐震性能2・3の場合は限界状態設計法による断面照査となります。
水平部材のスラブ部材は上端側から1段目(頂版、中版、底版でも上端側から1段目、2段目、・・・)と考えて下さい。
鉛直部材の壁部材は左端側から1段目(左側壁、中壁)、右側壁のみ右端側から1段目と考えて下さい。
次に、この1段目からn段目の入力欄に、どの鉄筋No.を当てはめるのかを指定して下さい。画面右側の表で定義している鉄筋データNoを入力します。上縁かぶり、下縁かぶりの位置についてはこの画面右側の表で入力します。上縁かぶり、下縁かぶりの定義については、画面ヘルプボタンの説明を参考にして下さい。
部材の非線形特性は、ファイバーモデル、または、M-φモデルのいずれかを選択可能です。(Ver2より)
非線形解析の手法は、荷重増分によるプッシュオーバー解析を行っています。
揚排水機場プログラムでは、各杭頭部の反力が得られます。これらの反力を使用して杭群全体の合力を手計算で算出する必要があります。
次に、この合力を使用して「杭基礎の設計」側で「作用力を指定してレベル2地震時照査を行う」等を行って下さい。
(なお、揚排水機場の底版は橋脚や橋台などのフーチングとは剛性が違い、剛体基礎扱いとは見なせないと考えられる場合は、各杭1本ごとに杭頭作用力を使用して設計を行う方が良いと考えます。)
底版全体の杭群反力は、次のように求めてください。
(1)水平反力
H=Σ(RXi) i=1,設計方向の杭本数n
ここに、RXi:計算結果-杭頭反力-水平反力(RX)の値。
この反力値は設計方向に直交方向の杭1本当たりなので、設計方向に直行方向の杭本数を掛けて底版全体の反力として下さい。
反力の向きは、プラス値=全体座標系の+X方向、マイナス値=全体座標系の-X方向 です。
(2)鉛直反力
V=Σ(RYi) i=1、設計方向の杭本数n
ここに、RYi:計算結果-杭頭反力-鉛直反力(RY)の値。
この反力値は設計方向に直交方向の杭1本当たりなので、設計方向に直行方向の杭本数を掛けて底版全体の反力として下さい。
反力の向きは、プラス値=全体座標系の+Y方向、マイナス値=全体座標系の-Y方向 です。
(3)回転反力
M=-Σ(RXi*Yi)+Σ(RYi*Xi)+Σ(RMi) i=1、設計方向の杭本数n
ここに、RXi:計算結果-杭頭反力-水平反力(RX)の値。
Yi :底版下面中心から杭iの杭頭までの鉛直距離(+Y方向にプラス値、-Y方向にマイナス値)
RYi:計算結果-杭頭反力-鉛直反力(RY)の値。
Xi :底版下面中心から杭iの杭頭までの水平距離(+X方向にプラス値、-X方向にマイナス値)
RMi:計算結果-杭頭反力-回転反力(RM)の値。
この反力値は設計方向に直交方向の杭1本当たりなので、設計方向に直行方向の杭本数を掛けて底版全体の反力として下さい。
反力の向きは、プラス値=反時計回り、マイナス値=時計回り です。
現状バージョンでは、「河川構造物の耐震性能照査指針(H24)」4.5.1の解説文の記載に基づき、残留変位が発生しないよう構造物に生じる応力度が降伏応力度以下であることを照査すること、に代えております。
プログラムでは非線形解析の最終ステップにおいて、すべての部材モーメント(Md)が初降伏モーメント(My)以下であることを確認できるよう、断面照査位置でのMd、Myを出力しています。
「河川構造物の耐震性能照査指針(H24)」の記載にしたがい次のようになります。
常時の設計については、許容応力度法になります。
レベル1地震時、レベル2地震時の設計については、耐震性能1~3の設定条件にしたがっての設計法となります。
耐震性能1の場合は、線形解析・許容応力度照査となります。
耐震性能2または3の場合は、非線形解析・部材の耐力照査となります。
現状バージョンは壁式ラーメンでの設計になります。機場本体部における水路直角方向の版部材で囲まれるラーメン構造を想定しております。
柱梁式ラーメンでの取り扱いは将来の検討課題とさせて頂きます。
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